介護の様子を人に伝えるということ

介護問題

今日もこのブログを見てくださって

ありがとうございます。

 

目次

***父が微熱が続き入院しました***

 

これは、私の話です。

 

ある時 父が微熱が続き入院しました。

入院した次の日、また病院に行くと・・

父のベッドの周りに看護師さんやヘルパーさんが5人

ずらりと並んでいて、

 

その真ん中で父が

ものすごく興奮して怒鳴り散らしているのです。

 

身体は汚物だらけで それを清浄するためのお湯だとか

タオルだとかが周りに準備されています。

 

驚いて走りより、父の顔を見ますと、

その眼がギラギラと怒りに燃えています。

動物の様でした。

 

経緯は分からないけれど、とにかく父は怒っているのです。

***看護師さん達に申し訳なくて***

 

忙しい看護師さん達に申し訳なくて

 

「私がします。申し訳ありません。

構いませんから、お忙しいんですから、

どうぞ他の方のお世話にかかられてください。」

 

と 頼み、父の怒りと汚物を引き受けました。

 

3時間以上、父の怒りは収まらず、

そのうちに汚物は乾いてカピカピになりました。

***怒り狂う父***

 

本当は汚れた下半身をぬれタオルで拭いて パンツや靴下をはかせたかったのですが

絶対にそれを許してくれず ますます怒り狂うのです。

 

「お前には心底がっかりした!」と叫びます。

怒られているうちに 私は悲しくなってきました。

***もうどうでもいいや***

 

「もう、どうでもいいや」という気持ちが湧いてきて

カピカピしている体にそのまま下着や靴下を着せました。

 

病室の窓の外は暗くなってしまい、

私は家に置いてきた子ども達のことや夕食の支度が気になり

看護婦さんに声をかけて家に帰りました。

 

あの後、どれくらい怒っていたんでしょうか?

***手と足をベッドにくくりつけられて***

 

次の日、また病院へ行くと 父は病室を移され

手と足はベッドにくくりつけられて、

 

会話もできないくらいぐったりとしていました。

***「老人ってそんなもの」***

 

その後、妹からたまたま電話がかかってきて

「お父さんがね、うんこだらけで怒りまくって大変だったよ」

と言うと

 

「老人ってそんなものよ」

と言われました。何の悪気もなしに言ったんだと思います。

その場にいなかった妹は当然何も知らないのですから。

 

でも、その言葉を聞いて・・・・

 

あの時の臭いや怒鳴り声のすさまじさを説明する気が

プツンと失せてしまい

「そっか・・・」

としか言い返せませんでした。

***もう分かってもらえなくてもいい***

 

泣きながらでもちゃんと説明すれば良かったな・・

と、今では思います。

 

心が疲れると

もう分かってもらえなくてもいい

という気持ちになりますね。