目次
雨の日の帰り道
今日は
雨の日の母の思い出と
気付きについて書いてみます。
友達と喋っていると
「雨が降ると気分が落ちる」とか
「体がだるくなってやる気が出ない」とか
時々聞きます。
でも私は暗い雨の日が大好きなのです。
それは 私の母のお陰です。
小学生の頃、学校から家まで
歩いて40分くらいかかったと思います。
雨が降る日は傘をさして
ランドセルを背負って
地面に落ちる大きな雨粒を見ながら
歩いて帰っていました。
運動靴はグショグショに濡れて
靴下も泥水で汚れて
歩く度にぐっちょぐっちょ
音がします。
冬の雨は特に足が冷えて
早くお家に着きたいなと思いながら
小さな私は一生懸命歩いていました。
家に着いたら・・
私の母は専業主婦でしたから
私が帰宅する時には
いつも家に居ました。
土砂降りの日、
びしょ濡れで帰って来ると
いつも母は大騒ぎして
私の世話を焼いてくれました。
「ああ、寒かったね!よく歩いて
帰って来たね!」
「早く、濡れた服を全部脱いで!
ほら、これで拭いて!」
私は歩いて帰る間は寒くて辛くても
母が「大変だった!寒かった!」と騒いでくれると、
なぜか帰り道も全然へっちゃらだったような
気がしました。
「大丈夫!」と言っても
「まああ!こんなに濡れて、手も足も冷たくて!
ほら、ストーブの前で温めて!」
母は私の小さな手を握ったり
タオルを持ってきたり、
してくれました。
私はストーブの前で
母が大急ぎで持ってきてくれた
カラリと乾いた下着や洋服に着替えます。
そして、
お砂糖を少し入れた温かい牛乳を渡され
ぬくぬくとその牛乳を飲むのです。
その安心感、満足感。母がくれたプレゼント
小さい私は 何か
自分がとても大変な事を成し遂げた
立派な人間のような気がしました。
窓を叩く土砂降りの雨を見ながら
自分は温かい部屋に居て、
カラリと乾いた服を来て
温かい牛乳を飲んでいる。
傍では母親がよく歩いた、頑張ったと
褒めてくれている。
その時の光景は未だに鮮やかです。
今、私はこんなに年を取り、
小さな女の子ではなくなりました。
でも今も、土砂降りの日には
その時の安心し満足した気持ちが蘇るのです。
母は10年以上前に亡くなりましたが
今でもずっと
雨が降る度に
私に幸せをプレゼントしてくれます。
気付いたのは母が亡くなってからだった。
そして、最近
はっと気づいたことがあります。
私は母が亡くなる前は
土砂降りの日になぜ自分が
幸せになるのか分かりませんでした。
土砂降り日の幸せの理由は
母との記憶のせいだったと分かったのは
母が亡くなってからだったのです。
母が生きている時は
母との思い出なんて
ほとんど考えたことは無かったのでした。
亡くなったから 自分の母を
美化したのでしょうか?
それとも亡くなったから
やっと私は冷静に母を見ることが
できたのでしょうか?
母が生きている時は
母との良い思い出を
今ほど思い出しませんでした。
近過ぎると見えないモノ。
そんなモノもありますね。
親子関係は近いからこそ
難しいなと思います。
親御さんが生きていらっしゃるうちに
埋められる溝があるかもしれません。
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