自覚の無い毒親育ち・・恨んでない!全然寂しくなかった!と言っていた人の思い出

親子問題

目次

姉と弟 子供2人だけの晩御飯

「うちの母親ね、まだ小学生の子供2人を残して
 不倫相手の所に入り浸ってたんだよ」

「だから私は晩御飯は弟と2人でご飯を炊いて、
 近所でさつま揚げとか、缶詰とかを買ってお醤油かけて食べてたの」

「学校から帰ってくるとお金はテーブルに置いてあるの。お父さんも帰って来ないし
 夜は毎日 弟と2人だった」

初めて聞いた時に私は思わず
「それは寂しかったね」と言いました。

するとその人は
「全然!寂しいなんて1度も思ったことないの。
 兄弟で仲良かったし、テレビもずうっと見れたしね」
と言いました。

「そうなの?大変だったね。」と返すと、

「違うよ!大変じゃなかったってば。それが普通だったし。
 お風呂だって入らなくて済んだし。」

私はそれ以上、言葉を続けてはいけない気がして
「そっか~。ちょっと驚いちゃった・・」と言って、言葉を終えました。

お父さんもお母さんもあまり家には帰って来なかったけど
弟と2人で気ままに暮らしていて、全然寂しくなかった・・

たまに、いつまでもお金が来ない時が有って心配になったけど、
でもギリギリになったらやっぱりお金は置いてあって、すごく嬉しかった・・

自分達にとってはそれが日常だから親が家に居なくてもへっちゃらだった・・
と彼女は強く主張しました。

親切で、不自然なほど優しい女性でした。
近しくやり取りするうちに
彼女が「ただそうなんだ~って言って聞いて欲しいのに、どうして反対意見を言うの?」
と怒るような事が度々あり、最後は私への恨み言を言いたいだけ言って、
そして去ってしまいました。

そのころ私は若くて、人の心が分からない事がたくさん有りました。
彼女はほんのちょっとでも 自分を否定されると
心がとても波立ってしまう人でした。

ただ私に「そうなのね、そうなのね」と言って、
話を聞いて欲しかっただけなのに
私は心無い言葉できっと何度も傷つけてしまったのです。

心無い言葉で傷つけた・・と書きましたが
実は私は自分の発したどの言葉に彼女が傷ついたのかが分かりませんでした。
そしてそのまま長い時間が過ぎ、自分が彼女に何を言ったのかも、もう思い出せません。

でも私が鈍感で彼女の神経を逆なでした事は間違いない・・と思うと
今も少し悲しくなります。
きっと私は彼女に残酷な事を何度も言ったのだと思います。

申し訳ない事をしました。

素敵なお母さん

彼女は自分達をほったらかしにしていた母親について 悪くは言いませんでした。

「お母さんもいろいろ問題あるけど
 まあね、同じ女性として気持ちが分からないでもないよ」

「不倫はしてたけど、そのお陰で今でも綺麗だし」

「すっごく料理が上手で あっという間に何皿も
 美味しい料理を出してくれた」
とも言っていました。

私はその時、心の中で
「そんなご馳走が作れるなら、地味な物でも良いから
 子供達に毎日作ってくれたら良かったのに」と思いました。

彼女はいつも
「なんだかんだ言っても お母さんは私達を見捨てなかったからさ~」
と嬉しそうでした。

その頃から、気付いていた

その頃から私は彼女が毒親育ちと言う事は気づいていました。

ただその頃は「毒親育ち」と言う言葉が無かったので
「子供の世話をしない母親の下に生まれて、心がかなり傷付いてる」という認識でした。

彼女が母親の事をちっとも悪く言わなかったのは
「悪く言わなかった」のではなくて
「悪く言えなかった」のだと思います。

優し過ぎるほど優しくて、自分の意見を言えなかったり、
そのくせ突飛な所で小さな事に拘り続けたり・・
でも本来の彼女はもっとずっと伸びやかな人なんだろう、と
その時から思っていました。

「私は明るいから!」とか
「全然寂しくなかった!」と言っていた彼女を思い出すと
切ないような気持ちになります。

その頃、傍にいた私には彼女の孤独感がヒシヒシ感じられて
苦しい位の気持ちになっていたからです。

もしも母親になっているなら

今はもう彼女の情報を得る事は出来ないのですが
結婚はしたのかな?子供は産んだのかしら?と思います。

彼女は自分の事を「強い」とも「明るい」とも言っていました。
本当に、今の彼女がそうであって欲しいと思います。

もしも子供を産んでいるのなら、
どんなお母さんになっているだろう?と思います。

「お母さんの事はやっぱり好き」
と言っていた彼女だけど自分の子供を持った時に
自分の母親の異常さに気付く事も有ったかも知れません。

私も偉そうな事は全然言えないけど
彼女が良い子育てをしていてくれたら良いな、
と思います。

思い出す度に、切ない気持ちになる女性の思い出です。

子育てをして親への怒りが湧き上がる時は・・

長い間自分の親が毒親だとは気づけない人も居ます。
子供にとっては いつも自分の親が「普通」だからです。

でも自分が子育てをして初めて
自分の親が毒親であった事に気付く場合もあります。

  • 親への怒りで体が震えるような時・・
  • 「絶対にあの親のような事はするもんか」と思い過ぎて子育てにプレッシャーを感じてしまう時・・
  • ふと気づくと子供を叱り過ぎてしまう時・・

どうぞご相談下さい。

私は一生懸命育児する余り、いろんな失敗もして来ました。

何十年も経って、産んだ子供が大人になり、
「良かれと思っていた事が子供には負担だった」とか
「大失敗した・・と思っていた事が却って子供の成長に繋がっていた」とか、
やっと気づく事がたくさん有ります。

また、気学鑑定を使って
今のあなたとお子さんの関係や、本来の才能をお伝えし、
今ある問題を解決する事もできます。

子育てしている時期は親にとって人生で最も濃い時間です。
その時間を大事にして、
親も子も伸び伸び暮らしていける毎日は
本当に幸せだと思います。

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