いかがお過ごしですか?
今日も爽やかな日ですね。
今日は介護のお話ではありません。
後期高齢者ではあるけれど
ご夫婦2人で元気に暮らしていらっしゃるTさんのお話です。
目次
**一つだけひっかかる
Tさんはとてもお洒落で
美容室にも2~3週間に一度は通われ、
「今日は5ミリ切ってね」というオーダーをされる方。
とても素敵な方です。
私が一つだけ引っかかるのは
Tさんの「身体が弱い」
という主張です。
自分の身体のここが駄目、あそこが駄目、
と、度々仰います。
**口に出す人と出さない人
私は高齢者と付き合うことが多いので
多かれ少なかれ、ほとんどの方が痛みや不都合を
身体にかかえていらっしゃることを知っています。
それを口に出す人と出さない人に別れるだけです。
35年前にしたヘルニアの手術。
25年前の子宮全摘出。
気管支が弱いから真夏でも襟ぐりの開いた服は着ない。
手足の冷え方が普通の人とは違う。
お付き合いを始めて20年弱経ちますが
会うと必ず自分の身体が弱いことを嘆かれます。
妹さんがいらっしゃって そちらは腰も丈夫でスポーツ好きとのこと。
**お母さんを恨む
家に一人でいると 自分が病弱なのが悲しくて
「おかあさーん、恨むわよー。
どうして私だけをこんなに弱い身体に産んだのー?」
と 泣いてしまうことがある・・と仰います。
75才をたっぷり過ぎた娘に 身体の弱いことを恨まれるお母さんって
天国でどんな気持ちかな?とちょっと意地悪に考えます。
私は自分の母が60代前半で
トイレの後パンツを自力で上げられなくなったのを見ているので、
Tさんの「身体が弱い」という発言に対して
ついつい厳しい考えが浮かんでしまうのです。
**間違いなく丈夫
後期高齢者で あんなに軽やかに歩き、
髪型を気にし、
夫婦二人で生活できていることは
素晴らしく健康で、間違いなく身体は丈夫だと思います。
ヘルニアの手術は終わったこと。
重いものを持つのはご主人が全てしてくださるから、そのことは嘆かなくていいのでは?
子宮癌の手術は 術後長い間怖かったことでしょう。
でも、もう25年前のこと。子宮癌のことはもう、忘れてもいいのでは?
気管支が弱くても 全然症状が出てないなら今のケアが正解ということ。
ただ、その習慣を続ければ良いのでは?
**特別な自分
私が気になるのは病弱を嘆く時のTさんに
「自分は普通の人と違うの。
こんなに身体が弱いから特別なの」
という気持ちが見えてしまう所です。
「病弱」を自分の特別さの条件にするのは もったいないです。
そして今の身体の状態がいかに幸せであるか、
気づいて欲しいです。
病弱でなくてもTさんは特別な 素敵な人です。