御詠歌隊って知ってます?

その他

いかがお過ごしですか?

このブログを訪れて下さって

ありがとうございます。

 

昨日、ちょっと恥ずかしい記事を

書いたので

今日は別の意味で恥ずかしい話を

書きたいと思います。

 

目次

友達はお寺のお嫁さん

私には近所に住んでいるのに

年に1回ぐらいしか会わない、

でも仲の良い友達がいます。

 

彼女はお寺のお嫁さんです。

彼女と私はもともとママ友なのですが

子供らが別の学校に進んだ後も

年に1回会って忘年会をします。

 

 

ある日その友達から

電話がありました。

 

「今日ね、うちのお寺に

とっても説法の上手なお坊さんが

いらっしゃるの。

良かったらお話聞きに来てね」

 

何か法要があったみたいで

その時の説法に

遠くからお坊さんを呼んだとのこと。

 

せっかく誘ってもらったので

私はその大きな寺にお話を聞きに

行きました。

 

タイムスケジュールがきちんと

決まっているわけではないので

私が言った時には

もう説法は始まっていました。

 

謎の和服集団

私は目立ちたくなかったので

本堂の正面の入り口ではなく

横の障子の所から

中に入りました。

 

そ~っと障子を開けて

座ったまま目立たぬように

中に入り、そ~っと障子を閉めました。

 

そして隣の女性を見ると

グレーの和服を着て

黒い帯を締めています。

「へ?」

 

その隣の人も、そのまた隣の人も

グレーの和服に黒い帯。

だいたい20人位?もっとかな?

そのグレー和服集団が座っている所に

私は入り込んでしまったのです。

 

 

「しまった!」

私は慌てました。

 

出られない!

後退りし 入って来た障子の方向に

進もうとするのに

いつの間にかグレー和服団が

ギューギューに正座していて

外に出られないのです。

 

ますますヤバイ。

どうしよう???

と思っている所に

 

何故か隣のグレー和服団の一員が

私に座蒲団を回してきて

「座りなっせ、座りなっせ」

と囁くのです。

 

ええい、もう、どうにでもなれ!

と思って座蒲団をもらいました。

 

すると今度は私に木魚が回って来ました。

え~?どうすりゃいいの?

やっぱり、叩くの?

と思っていると・・

 

 

お坊さんがやって来て

読経が始まりました。

グレー和服団は

リズミカルに結構なテンポで

木魚を叩きます。

 

「うまいっ!」

私は心で叫びました。

どう見ても平均年齢は

70歳を超えている彼女たち。

 

リズム感がハンパ無く良いのです。

 

もうやるしかない

しょうがないから私も

一緒になって木魚を叩きました。

叩いているうちに

何だか楽しくなってきました。

 

やはり何かこう、

血に刻まれたリズム・・みたいな。

 

すると読経の途中途中に

「ナムアミダブツ」という言葉が

続けて入るのです。

 

ぽくぽくぽく、ぽくぽくぽく・・

なんまいだ、なんまいだ・・

3拍子です。

高速3拍子は血沸き肉躍るって感じがします。

 

 

なんまいだは10回続き

9回目のなんまいだは

「なああむああみだああぶうつう」

とスローリズムで6拍です。

(ちょっと変速。難しい)

 

そして10回目は

小さな声でぶつぶつと

「ナムアミダブツ・・」(2拍)

 

今度は歌

そのうちグレー和服団は

御詠歌というものを歌い出しました。

私はもちろんそんな歌知りませんけど

1人で歌わないでいると

目立ってしまいます。

 

だって法要に来た人たちの

目の前で、

ちょっと高くなった所に座ってるんですから。

 

だから目立たぬように口だけパクパクさせて

「ああ、口パクって

こういうことなのね」

と思いました。

 

その頃 そのお寺の御台所では

「大変だ!ご詠歌隊に

〇ちゃんママ(私)が混ざってる!!」

と 私の友達とその夫の住職と

子供3人が大騒ぎになっていたそうです。

 

 

私も子供3人が

代わる代わる本堂を覗きに来るのは

気づいていました。

 

ただ、私を見に来ていたとは

思いませんでした。

 

やってしまった・・

そして法要が終わった後

住職がご挨拶され、

最後に

「今日もご詠歌隊の皆様には

花を添えて頂き・・」

とか言ってらっしゃいました。

 

「やっぱりかなりヤバイことを

やってしまった・・」と思いました。

 

法要に来た檀家さんたちも

ご詠歌隊に向かって深々と

挨拶されます。

 

私もグレー和服団と一緒に

丁寧にお辞儀を返し、

ご詠歌隊解散!の声と共に

走って家に帰りました。

 

その日の夜、お寺のお嫁さんから

「なんで御詠歌隊に混ざってたの?」

と聞かれ、

「ごめんね」

と答えました。

 

 

15年位前の思い出です。

御詠歌隊の方達、

半数くらいは

もう亡くなったんじゃないかと思います。

 

昨日に引き続き、

結論の無いお話でした。

最後まで読んで頂き

ありがとうございます。

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