目次
子育てで陥りがちな失敗
自分への反省も込めて
子育てで気づかぬうちに
毒母になってしまうケースを
お伝えしたいと思います。
子供の為なら何でもしてあげたい、
この子を傷つけるものなら、
それが何であろうと誰であろうと
自分が防いでいく・・
多くの母親はそんな気持ちに
なるのかも知れません。
柔らかい肌が傷つかない様に・・
持って生まれた資質の
どんな些細なものでも
失わない様に・・
最新の注意を払って
そんなふうに子供を
守らなければいけない
時期も有ります。
けれどその時期は
案外早く終わりを迎えます。
子供の自我が芽生えたら
親はそっと、ゆっくりと
子供と別れる準備を
しなければいけません。
子育ての難しさは
手がかかる赤ちゃん時代の苦労よりも
子供を手放す親自身の自分育てに有る
と言っても良いかも知れません。
それが出来ない親は
どんなに子供を愛していると
言い張っても
毒親と化してしまいます。
子育ての目標
大事な子供の心や体を
傷つけたくない、
いつも安全な場所にいて欲しい、
それは普通の親の本音です。
普通の親だったはずなのに、
一生懸命愛してきたのに・・
子供が成長した今
「お前は毒親だ!」などと
罵られる親御さんもいらっしゃるのは
何故でしょうか?
それはついつい親自身が
子育ての目標を忘れてしまうから。
子育ての目標は
子供が親が居なくなった後
自分で生きていけるようにする
と言う事です。
お互いが尊敬しあい自然に
「仲良し親子」になるのなら構いませんが
それはあくまで結果であって
目標ではありません。
厳しい言い方をすれば
親は子供と別れる為に
子供を育てているのだと
思います。
それでは具体的に
子育てで気を付けるべき事は
何でしょうか?
あなたの為に言ってるの・・は毒の呪文
子育てで気を付けるべきなのは
子供が失敗しても大丈夫な時期、
つまりまだ親の庇護下に居る時に
失敗の練習をさせる事だと
私は思っています。
私も偉そうな事は言えません。
子供には失敗して欲しく
ありませんでした。
いつも幸運に恵まれ、
ニコニコ、元気いっぱいで
過ごして欲しかったのです。
だから本当は
躓きそうな石ころは取り除きたい、
心が傷付きそうな友達は遠ざけたい・・
そういう風に子育てしたい誘惑に
何度も何度も襲われました。
実際、口出しを
し過ぎた事も有りました。
1つだけ私が決めていたのは
この言葉を子供には言わない、
と言う事です。
それは・・
「あなたの為を思って言ってるの」
と言う言葉です。
私はこの言葉を自分の母親から
何度も聞かされてきて、
その度に何とも言えない
複雑な嫌な気持ちになっていました。
そして子供を産み、
育ててみて分かった事は
「あなたの為」と言う言葉は
耳には優しいけれど
子供をコントロールする為の
重い鎖だった、と言う事です。
子供の頃の失敗は・・
「あなたの為に言ってるの!」
その言葉の本当の意味は
「あなたに失敗して欲しくない」
と言う事だと思います。
でも、
子供の頃、失敗をしない事は
人生において良い事でしょうか?
子供の頃なら親の力で
前もって防げる失敗も有るでしょう。
けれど子供が大人になり、
親が年を取った時・・
もう親には子供の失敗を
予め回避させるような力は
有りません。
大人になって、
生まれて初めて挫折を経験し
どうやって耐えれば良いのか分からない・・
それは残酷な状況です。
失敗の可能性を取り除くのが
子育てではなく、
子供が親の庇護下にあり、
失敗しても守って貰える時に、
失敗をたくさん経験させ
そこから立ち直る力を育てるのが
子育てだと思います。
「失敗してもあなたは1人じゃない。」
「いつもあなたには味方が居る。」
「何度も挑戦するのはとても良い事。」
「あなたにはその力が有る。」
自分が失敗しても
お友達と喧嘩しても
いつも親の心が安定していて
安心できる場所が自分には有る・・
そんな経験をたくさんした子供は
人生を恐れず歩んでいけるのでは?
と思っています。
たった1度の失敗で人生放棄する心優しい人達
受験の失敗で引き込もりになった、とか
会社の人間関係で思い詰め
心を病んでしまった、とか、
そういうご相談も有ります。
もちろん、いろんな要因は
有ると思いますが
もしも子供の頃にいろんな失敗をし
立ち直った経験が有れば
もう少しラクに生きられるのでは?
と思うケースもたくさん有ります。
また、そういうご相談者さんは
もう老人となった親御さんから
「ああしたら?こうしたら?」と
欲しくもないアドバイスを
注がれ続けている事が多いのです。
アドバイスされればされるほど
ご相談者さんはイラつき、
さらにイラついてしまった自分を
余計に嫌いになったりしてしまいます。
その時、その子供さんから
よく聞く言葉が
「私の為を思って 言ってくれてるの
は分かるけど・・」です。
けれど私は
本当に子供の為を思うなら
アドバイスを我慢するのが
親の仕事だと思います。
年老いた親が思いつくような事は
成長した子供なら
とっくに思いついているはずですし、
求められもしていない
アドバイスをするのは
とても失礼な事です。
もしも分別の有る親なら
子供の人生、暮し方に
口出しはしないものです。
もう対等な大人と大人なのです。
親からの不要なアドバイスを
「私の為を思って言ってくれる・・」
と子供側が感じるのは
切なくなる程、心優しいから・・
そして親の「あなたの為よ」
と言う呪文に
幼い頃から囚われているから
かもしれません。
知らず知らずのうちに毒親と化していた
「あなたの為を思って言ってるの」
その言葉を口にする親は
もう一度自分の心を見つめた方が
良いかも知れません。
心の中に
「自分の考え方、やり方が一番正しい」
と言う気持ちは有りませんか?
耳障りの良い言葉を使って、
自分の心配を子供に
垂れ流しているだけでは
ありませんか?
「自分が安心したいから」
「まだまだ子供は自分よりも
能力が低いと思っているから」
「子供は自分と同じような
人生を歩むのが幸せだと
思い込んでいるから」
反対に
「自分と同じような人生を
歩んで欲しくないから。」
微かにでもそんな思いが
存在して
子供をコントロールしようとして
いないでしょうか?
それを見つめる事が出来なければ
もしかしたらあなたは死ぬまで、
いいえ!死んでもずっと、
子供からは毒親と呼ばれるかも知れません。
あなたが子供を
コントロールすべき時期は
ずっとずっと前、何十年も前に
完全に終わっているのです。
大事に育ててきた子供から
「毒親」と呼ばれているのに
自分には落ち度が何一つ無かった!
と胸を張り、
子供の態度を責めているだけの人は、
もう少し時間が掛かりそうですが・・
自分が悪かったのでは?と
心を痛めている人なら
ご相談下されば
一緒に解決していけます。
親業は本当に長く続く自分育てです。
あなたを「毒親」と呼ぶ子供さんは
あなたに気付きを与え、
育ててくれている人なのです。
あなたは、子供の事をただ責めて
嘆くステージから
自分を見つめるステージに
登っていく時期に差し掛かっている
と言えるかもしれません。
子供が与えてくれた課題をきっかけに
自分を育てて行きたいと思われる人は
ご相談下さい。
子育てに迷ってきた私と一緒に
問題を解決していきましょう。
勿論、問題は
子供さんに有るのではなく
あなたの心に有るのです。
毒親と呼ばれ、
苦しんでいる人のご相談は
こちらからどうぞ。